記述力を高める練習法
記述力は授業を聞いて,宿題をして,受験勉強をしていれば自ずと高まる。
なんて書いたら誤解されそうだけど,実際,記述力を高めるために一番必要なのはお手本をたくさん見ること。
ただ,普通に授業を聞いて,宿題をして,受験勉強をしていても,どこにお手本があるか分かってなきゃダメ。
そして,お手本をたくさん見たあとは,何も見ずに,お手本を再現する練習を。
しっかり読むのは大事だけど,確実に力をつけていきたいなら,これも欠かせない。
身近なお手本の例として,まずは教科書。
中学の教科書はあまりにもお手本が少ないんだけど,たまに応用問題があって,その下にある模範解答をしっかり読むこと。
このような問題は,最初は理解するために,次に自分で解けるようにするために,最後に記述力を高めるために読む,そして再現する。
あとは,色々な定理や公式の証明。
証明のお手本ってかなり貴重だから,これは見逃しちゃいけない。
応用問題と同じように,3回以上しっかりと熟読して,再現をすること。
高校の教科書であれば,各単元に必ず例題があるから,それを使って同じように練習する。
次に,授業の板書。
板書って先生のクセがもろに出ちゃうから微妙なんだけど,少なくとも定期試験では先生ルールが適用されるから,それを見逃しちゃいけない。
先生ルールについては別に記事で書くけど,「数学的に正しいじゃないですか」と言ってもとりあってもらえないことが多々あるからね…。害悪。
良い先生であれば,問題の解説をするときに,「解答」ってしっかり書いてくれるはずだから,そこから下は見逃しちゃいけないお手本になる。
続いて,宿題。
これも先生次第なんだけど,「この問題をやってこい,丸付けは次の授業」ってよくあるよね?
これ最悪。
数学の場合,問題を解いたら即答え合わせ。これが鉄則。
授業なんて翌日あるとも限らないのに,問題を解いて終わりなんて本当に時間の無駄。
できれば,自分で丸付けをしたいから解答くれって先生に頼むこと。
しかも,この宿題にこそお手本が溢れている。
それが模範解答。
先生オリジナルじゃない限り,しっかりとした出版社が作った問題,解答だから,とても良いお手本になる。
まあ,中には微妙なものもあるけどね…
模範解答,解説,別解までしっかり熟読,再現すること。
最後に,個人的な勉強(受験勉強)。
中3,高3でなくても,時間があるのであれば積極的に取り組んでもらいたい自主勉。
基本的には勉強=問題を解く,だから,宿題と同じように熟読,再現してくれれば良い。
特に,自主勉のときこそ,学校では取り上げないような応用問題,難問に挑戦してほしい。
インプット,アウトプットの話はまたするけど,宿題っていうのは基本的にアウトプットの反復練習。
もちろんそれも大事なんだけど,1人で初めて見る難しい問題に取り組む,っていうのが最高のアウトプットになるんだ。
野球で言えば,学校でスイングのしかたを教えてもらって,宿題で素振り,自主勉で練習試合をすると。
難しい問題であれば,まずはしっかり問題を読むだろうし,どうやって解いたら良いか,構成についても考える。
そして,それを再現ではなく自力で記述するんだから,これ以上に良い練習はない。
後は,単純に国語力もつけてほしいかな。
記述は「誰が読んでも理解できる解答」が大前提だから,どうやったら相手に正しく伝わるか,というのは単純に作文のようなもの。
読書をしろとは言わないけど,自分の記述に自信を持つためには国語力が必須だね。
まとめ
算数・数学の記述はまさに作文。
書きたい内容をしっかり決めて,構成して,読み手に伝わるように書かなきゃいけない。
一朝一夕でどうなるものでもないので,日々の勉強の中で,確実に身に着けていくようにしよう。