【定義・定理・公式】高校数学基本事項 – 数学A – 【補足】部屋割り論法

【定義】

部屋割り論法:「……が少なくとも1つ存在する」ということを証明するのに,「 $n$ 室の部屋に $n+1$ 人を入れると,2人以上入っている部屋が少なくとも1室ある。」という事実を利用する方法

 

例1)

1から50までの整数の中から相異なる26個の数をどのように選んでも,和が51になる2つの数の組が必ず含まれていることを示せ。

【解答】

和が51になる2つの数の組は,次の25組ある。

$(1,50)$,$(2,49)$,$(3,48)$,……,$(25,26)$

この25組に選んだ26個の数を入れると,2個入る組が少なくとも1つある。

つまり,和が51になる2つの数の組が必ず含まれている。

 

例2)

1辺の長さが2である正三角形の内部に,5個の点を任意にとったとき,そのうち2点で距離が1以下のものが少なくとも1組存在することを示せ。

【解答】

各辺の中点を結んで,正三角形の内部を4つの領域に分ける。ただし,結んだ線分は頂点 $\mathrm{A}$,$\mathrm{B}$,$\mathrm{C}$ を含まない領域に含めるとする。

これらの4つの領域に点を5個入れるから,2個以上入る領域が少なくとも1つ存在する。

また,どの領域も2点間の距離が1以下になるのは明らかである。

したがって,題意は示された。

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