3次式の展開・因数分解公式
【定理】
3次式の展開公式
- 和の立方:$(a+b)^3=a^3+3a^2b+3ab^2+b^3$
- 差の立方:$(a-b)^3=a^3-3a^2b+3ab^2-b^3$
- 立方の和:$(a+b)(a^2-ab+b^2)=a^3+b^3$
- 立方の差:$(a-b)(a^2+ab+b^2)=a^3-b^3$
3次式の因数分解公式
- 和の立方:$a^3+3a^2b+3ab^2+b^3=(a+b)^3$
- 差の立方:$a^3-3a^2b+3ab^2-b^3=(a-b)^3$
- 立方の和:$a^3+b^3=(a+b)(a^2-ab+b^2)$
- 立方の差:$a^3-b^3=(a-b)(a^2+ab+b^2)$
パスカルの三角形
$\begin{array}{cccccccccccc} (a+b)^1 & & & & & 1 & & 1 & & & & \\ (a+b)^2 & & & & 1 & & 2 & & 1 & & & \\ (a+b)^3 & & & 1 & & 3 & & 3 & & 1 & & \\ (a+b)^4 & & 1 & & 4 & & 6 & & 4 & & 1 & \\ (a+b)^5 & 1 & & 5 & & 10 & & 10 & & 5 & & 1 \\ \end{array}$
$(a+b)^n$ を展開した各項の係数だけを取り出して順に並べると,上の図のような三角形(パスカルの三角形)になる。
- 各行の両端の数字は1である。
- 2行目以降の両端以外の数は,その左上の数と右上の数の和に等しい。
- 各行の数は中央に関して左右対称である。
二項定理・多項定理
【定理】
二項定理
$(a+b)^n={}_n \mathrm{ C }_0a^n+{}_n \mathrm{ C }_1a^{n-1}b+{}_n \mathrm{ C }_2a^{n-2}b^2+……+{}_n \mathrm{ C }_ra^{n-r}b^r+……+{}_n \mathrm{ C }_{n-1}ab^{n-1}+{}_n \mathrm{ C }_nb^n$
※この展開公式の $r+1$ 番目の項 ${}_n \mathrm{ C }_ra^{n-r}b^r$ を $(a+b)^n$ の展開式の一般項といい,係数 ${}_n \mathrm{ C }_r$ を二項係数という。
多項定理
$(a+b+c)^n$ の展開式の一般項は $\displaystyle \frac{n!}{p!q!r!}a^pb^qr^c$
ただし,$p$,$q$,$r$ は整数で,$p \geqq 0$,$q \geqq 0$,$r \geqq 0$,$p+q+r=n$
指数の拡張と指数法則
【定義】
$a \neq 0$ で,$n$ が正の整数のとき
$a^0=1$
$a^{-n}= \displaystyle \frac{1}{a^n}$
特に $a^{-1}= \displaystyle \frac{1}{a}$
【法則】
指数法則
$a \neq 0$,$b \neq 0$ で,$m$,$n$ が整数のとき
$a^ma^n=a^{m+n}$
$(a^m)^n=a^{mn}$
$(ab)^n=a^nb^n$