2次曲線と直線の共有点
2次曲線 $F(x,y)=0$ と直線 $ax+by+c=0$ について,2次曲線と直線の共有点の座標は,2式の連立方程式の実数解で与えられる。
2式から1変数を消去して得られる方程式が2次方程式の場合,その判別式を $D$ とすると,
- $D>0$ $\Leftrightarrow$ 2点で交わる
- $D=0$ $\Leftrightarrow$ 1点で接する
- $D<0$ $\Leftrightarrow$ 共有点がない
2式から1変数を消去して得られる方程式が1次方程式の場合,1点で交わる。
2次曲線の接線
曲線上の点 $(x_1,y_1)$ における接線の方程式( $a>0$,$b>0$ )
- 放物線 $y^2=4px$:$y_1y=2p(x+x_1)$
- 放物線 $x^2=4py$:$x_1x=2p(y+y_1)$
- 楕円 $\displaystyle{\frac{x^2}{a^2}+\frac{y^2}{b^2}=1}$:$\displaystyle{\frac{x_1x}{a^2}+\frac{y_1y}{b^2}=1}$
- 双曲線 $\displaystyle{\frac{x^2}{a^2}-\frac{y^2}{b^2}=1}$:$\displaystyle{\frac{x_1x}{a^2}-\frac{y_1y}{b^2}=1}$
- 双曲線 $\displaystyle{\frac{x^2}{a^2}-\frac{y^2}{b^2}=-1}$:$\displaystyle{\frac{x_1x}{a^2}-\frac{y_1y}{b^2}=-1}$
以上の2次曲線を $x$ 軸方向に $x_0$,$y$ 軸方向に $y_0$ だけ平行移動した曲線上の点 $(x_1,y_1)$ における接線の方程式は,各接線の方程式において
- $x→x-x_0$
- $x_1→x_1-x_0$
- $y→y-y_0$
- $y_1→y_1-y_0$
と置き換えればよい。
2次曲線と離心率 $e$
【定義】
離心率
楕円・双曲線も,放物線と同じように,定点 $\mathrm{F}$ と定直線 $l$ からの距離の比が一定である点の軌跡として定義できる。
すなわち,点 $\mathrm{P}$ から $l$ に引いた垂線を $\mathrm{PH}$ とするとき,$FP:PH=e:1$ ( $e$ は正の定数)を満たす点 $\mathrm{P}$ の軌跡は,$\mathrm{F}$ を1つの焦点とする2次曲線で,$l$ を準線,$e$ を2次曲線の離心率という。
【定理】
離心率の性質
2次曲線は離心率 $e$ によって分類される。
- $0<e<1$:楕円
- $e=1$:放物線
- $1<e$:双曲線