整式の割り算
整式 $A$ を整式 $B$ で割るときには,次のことに注意する。
- $A$ も $B$ も降べきの順に整理してから割り算を行う。
- 余りの次数が割る式 $B$ の次数より低くなるか,あまりが0になるまで計算を続ける。
【定理】
割り算の基本公式
同じ1つの文字についての2つの整式 $A$,$B$ ( $B \neq 0$ )において,$A$ を $B$ で割ったときの商を $Q$,余りを $R$ とすると
$A=BQ+R$
ただし,$R$ は0か,$B$ より次数の低い整式。
分数式の計算
基本性質
$\displaystyle \frac{A}{B} = \frac{AC}{BC}$ (ただし $C \neq 0$ )
四則計算
- 加法:$\displaystyle \frac{A}{C} + \frac{B}{C} = \frac{A+B}{C}$
- 減法:$\displaystyle \frac{A}{C} – \frac{B}{C} = \frac{A-B}{C}$
- 乗法:$\displaystyle \frac{A}{B} \times \frac{C}{D} = \frac{AC}{BD}$
- 除法:$\displaystyle \frac{A}{B} \div \frac{C}{D} = \frac{A}{B} \times \frac{D}{C} = \frac{AD}{BC}$
繁分数式の計算
【定義】
繁分数式:分母や分子に整式を含む式
※$\frac{A}{B} =A \div B$ を利用して,分子を分母で割る,または,$\frac{A}{B} = \frac{A \times C}{B \times C}$ を利用して,分母や分子の分数式を整式にする。
部分分数分解
【定義】
部分分数分解:1つの分数式を,それ以上簡単にできない2つ以上の分数式の和として表すこと
例)
$\displaystyle \frac{1}{(n+1)(n+2)} = \frac{1}{n+1} – \frac{1}{n+2}$
$\displaystyle \frac{2x-1}{x(x-1)} = \frac{1}{x} + \frac{1}{x-1}$