なぜ塾に行くのか?
この記事にたどり着いてくれたということは,君は塾に行くかどうか迷っているってことかな?
それなら,メリット,デメリットを考える前に,まずはなぜ塾に行くのかをしっかり考えよう。
場合によっては塾に行く必要がないかもしれないしね。
一つアドバイスをするのであれば,塾に学力向上以外の何かを期待するのはやめた方がいい。
友達が作れるとか,やる気を引き出してくれるとか,謎の裏技を教えてくれるとか,そんなことを塾に求めたら100%後悔することになるからね。
あくまで塾は,定期試験で結果を出すとか,成績を上げるとか,受験で合格するとか,明確な目標を達成するために利用するサービスだよ。
塾に通うために必要なもの
塾に通うために必要なのはやる気と時間とお金。
このすべてが揃っていないと塾を上手く使いこなすことはできない。
やる気
一番おざなりにされがちだけど,君にやる気がないなら塾に行っても結果は出ない。
勉強するのは君自身だからね。
他の人から煽られて出るやる気なんて絶対に長続きしないし,何かあったら絶対に人のせいにする。
自分が心から学力を上げたいと思えるようになってから塾に行こう。
時間
塾に行くということは,今の君の生活に塾への行き帰りの時間,授業の時間,宿題の時間が追加されることになる。
それを本当に捻出できるかな?
例えば,高校1年生の5教科の授業は週に20時間程度だから,年間で「50分×35単位時間×20単位=35000分=583時間20分」。
それに宿題や定期試験の勉強が加わる。
これらをフォローするためには相当な時間がかかるのは分かるよね?
もちろん全科目を塾で教わるわけじゃないけど,最低でも塾のために週10時間は使うつもりでいないと成果は出ないよ。
お金
これは親の方針もあるから一概には言えないけど,お金は親が死ぬ気で働いて得たもの。
それを使うんだから,絶対に無駄遣いしてはいけない。
学力を上げる方法は塾だけじゃない。
何が自分に合っているかしっかり考えることも,上手くお金を使うことにつながるよ。
塾のメリット・デメリット
ここからは塾のメリットとデメリットを紹介していくね。
塾にも色々な種類があるから,全体的に当てはまることだけを挙げてみたよ。
この記事を読んで塾に通いたいと思ったなら,通う塾は親まかせにせず自分でしっかり調べること。
いくつか絞ったら体験授業を受けて,塾を決めたら講師を信じて突き進むのみ。
メリット
1.プロの講師がいる
当たり前なんだけど,塾の価値のほとんどはこれ。
学校の先生は進路実績が悪くてもクビにはならないけど,塾はそうじゃない。
確実に成果を出したプロの講師だけが生き残っているわけだから,どの塾に行ってもある程度の質は保証されるんだ。
学校にもいい先生はいるけど,受験や定期試験に特化した講師に知識や技術ではなかなか及ばないのが現実。
もちろんダメな講師もいるから,そこは冷静に見極めなきゃいけないけどね。
講師の良し悪しの判断基準はいくつかあるけど,一番大事なのは目標に適した指導をしてくれるか。
自分の目標を伝えたときに,勉強内容と目的を明確に示してくれないような講師はあてにならない。
これは大手の塾,個人の塾は関係ないよ。
ありがちなのは,集団指導塾で授業の目的がはっきりしていないパターン。
都道府県立高校受験なら入試の難易度が決まっているから画一的な授業でもいいとは思うけど,私立高校受験とか大学受験であれば,その目標に合った授業をしてくれないと結果は出ないからね。
あとは,解説が分かりやすいとか,生徒のウケがいいとか,そういった基準もあるかな。
2.大量のデータがある
塾には通っていた生徒の膨大なデータがある。
ちゃんとした塾ならそれを指導に活かしているはず。
学校だと個人的に聞けば教えてくれるかもしれないけど,基本的には個人情報だから表立って授業等でデータを示してくれることはないからね。
新しい塾にはデータがないとも考えられるけど,塾の先生同士のつながりもあるから,そこは実際に面談をして確かめるしかない。
塾を開くということは,その人自身にはある程度の実績があるはずだしね。
1回話を聞いてみて,「うちにいた生徒で~」というような過去の成功事例を具体的な点数を含めて開示してくれるようなところは信用できるかな。
勘違いしちゃいけないのは,「〇〇高校○○名合格!」のような合格実績。
大手や長年やっている塾は少しずつ実績を積んできているから優秀な生徒が集まりやすいもの。
塾のおかげで合格できたのか,その子の実力なのかを見極めるのは難しいよ。
3.勉強以外の不安が消える
本当はすべて自分でやるべきなんだけど,受験においては勉強以外にやらなきゃいけないことが結構ある。
例えば,志望校を決める,入試科目や日程を調べる,出願をするとかね。
学校ではそこまで生徒一人一人の面倒は見られないから,注意喚起以上のフォローは期待できない。
塾であればそこらへんは熟知しているから,それらの情報をまとめるためのノートやプリントを用意してくれるところが多い。
もちろん,最終的には自己責任だけどね。
デメリット
1.成績が上がるとは限らない
塾では勉強より先に,勉強の仕方を教えてくれる(はず)。
となると,その勉強法で計画通りに進められるようになるまでどうしても時間がかかってしまう。
さらに,もし君に過去の勉強に大きな穴があった場合,塾側はそこを埋めることを優先するはず。
逆に,目先の試験を優先して全く復習をしない塾はちょっと怪しい。
単純に中1の内容が分かっていない状態で中2の内容が分かるとは思えないからね。
その復習にも時間がかかるから,最初は学校でやっている内容とずれるかもしれない。
あとは,塾側が君のことを理解するのにも時間がかかる。
君のことをちゃんと理解してもらわないと,効果的な指導は期待できないからね。
結局,塾のおかげで学力が上がったのかどうかは,2,3ヶ月経たないとはっきりしないということ。
つまり,次の試験でいきなり結果が出るとは限らないから,とりあえず,入塾した次の次の試験くらいまでは塾を信じて粘ってみよう。
残念ながらそれでも結果が出ないことはある。
そのときは原因をよく考えて,必要なら別の勉強法を検討しよう。
2.お金と時間がかかる
これは上の「必要なもの」のところで挙げたけど,お金と時間がかなりかかる。
これらは成績が上がらない間もずっととられるから,少しずつ不満がたまるかもしれない。
だから,塾へ通いつつ,同じだけのお金と時間でもっといい方法がないかは探し続けたほうがいい。
3.選ぶのが難しい
これはそもそも論になってしまうけど,自分に合った塾を見つけるのは君が想像しているより難しい。
塾の情報なんてほとんどが広告だからいいことしか書いてないからね。
特にランキングサイトなんてお金で順位を買っているようなものだし。
唯一信じられるのは友達からの口コミくらい。
その探す手間と自分と合わない危険性は塾の最大のデメリットといってもいい。
本当は中学校に入学したあたりから探し始め,高校3年まで通い続けるのが理想なんだけどね。
そこまでぴったり合う塾というのはそうそうない。
塾の選び方系記事
まとめ
塾のメリット,デメリットは分かってもらえたかな?
基本的には自分で勉強できるようになるのが一番効率がいいしお金も時間もかからない。
そもそもやる気がないなら塾に行っても意味がないしね。
塾や予備校は背中を押してくれるのではなく,隣に寄り添って一緒に進んでくれるもの。
自分が立ち止まれば塾も立ち止まり,駆け足になれば駆け足になる。
塾に引っ張られてお金だけ払い続けるような最悪のパターンにならないようにだけは気をつけて。