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【定義】「数学力」とは何か?

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「数学力」とは?

たまに学習参考書等で見かける「数学力」という言葉だけど,実は,明確な定義がない。

某予備校の先生も使っているけど,いつ,誰が使い始めたのかも明確でないしね。

このブログは,みんなが数学力を高めて数学を楽しんで欲しいという目的で作ったから,「数学力」という言葉を多用することなる。

ということで,このブログにおける数学力の定義をしておく。

【定義】数学力

数学力とは,数学に関する知識,計算力,読解力,構成力,処理能力,検証力,記述力を総合した力である。

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例えると…

補足,というか,「問題を解く」ことを「地図を使ってスタートからゴールまで行く」ことに例えて少しわかりやすく解説すると…

知識

地図記号や東西南北,等高線等の基本事項。

数学における定義や定理,公式等の教科書に載っているような基本事項。

基本的には暗記だけど,他の力を高めることに繋がるものもある。

計算力

移動する速さ。

理想としては正確に速く。

意外と両立するのは難しい…。

読解力

スタート,チェックポイント,ゴールを見極める力。

数学的な表現は独特だから,読み落としや勘違いをせず,問題文を正しく読み解かなくちゃいけない。

高校になると,言葉だけじゃなくて与えられた式から読み取らなければならないことも増えるしね。

構成力

スタートからゴールまでのルートを決める力。

中学校まで一問一答的にパターン暗記で数学を問いていた人は,この力が大きく欠如していることが多い。

高校になると,選ぶ道によって歩く距離が大きく変わることがあるし,そもそも選択肢も多くなる。

処理能力

スタートからゴールまで歩く力。

計算力に似ているけど,こちらは決めたルートに沿って正しく進む力。

自分の位置を見失わない力といってもいいかな。

足を踏み外さず,ルートをはずれず,どんなに険しくても歩ききることが大事。

検証力

この一連の移動が正しいか,遠回りしていないか確認する力。

あるいは,処理の途中で行き詰まってしまったときに再構成のためのヒントを見つける力。

計算ミスのチェック,定理の使用条件の確認,別の公式の検討をして,最善の解答を目指すことも重要。

記述力

この一連の移動を記録する力。

解答を見て,採点者が同じルートを同じように歩けなければ全てが無駄。

数学的に正しい表現を使って,必要なことだけを簡潔に書かなくちゃいけない。

 

どうかな?

分かってもらえたかな?

あえて7つの力に分けたのは,自己分析がしやするなるのと,力ごとに伸ばす方法があるから。

どれ一つとして欠くことのできない大切な力なので,自分の今の力を見極めて,数学力を高めていこう。

数学力があればどこへでも行くことができるはず。

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東京大学も高校生に「数学力」的なものを要求している!

東京大学も『高等学校段階までの学習で身につけてほしいこと』として以下の内容を公開してるんだ。

高等学校段階までの学習で身につけてほしいこと

 東京大学を志望する皆さんには,アドミッション・ポリシーにも明示されているように,本学に入学するまでに,できるだけ多くのことを,できるだけ深く学んでほしいと思います。以下,本学を受験しようと考えている皆さんに向けて,高等学校段階までの学習において,特に留意してほしいことを教科別に掲げます。

【数学】

 数学は,自然科学の基底的一分野として,人間文化の様々な領域で活用される学問であり,科学技術の発展に貢献するだけでなく,社会事象を客観的に表現し予測するための手段ともなっています。そのため,東京大学の学部前期課程(1,2年生)では,理科各類の全学生が解析・代数を必修科目として履修し,文科各類の学生も高度な数学の授業科目を履修できるカリキュラムが用意されています。
 本学に入学しようとする皆さんは,入学前に,高等学校学習指導要領に基づく基本的な数学の知識と技法を習得しておくことはもちろんのことですが,将来,数学を十分に活用できる能力を身につけるために,次に述べるような総合的な数学力を養うための学習を心掛けてください。
1)  数学的に思考する力
 様々な問題を数学で扱うには,問題の本質を数学的な考え方で把握・整理し,それらを数学の概念を用いて定式化する力が必要となります。このような「数学的に問題を捉える能力」は,単に定理・公式について多くの知識を持っていることや,それを用いて問題を解く技法に習熟していることとは違います。そこで求められている力は,目の前の問題から見かけ上の枝葉を取り払って数理としての本質を抽出する力,すなわち数学的な読解力です。本学の入学試験においては,高等学校学習指導要領の範囲を超えた数学の知識や技術が要求されることはありません。そのような知識・技術よりも,「数学的に考える」ことに重点が置かれています。

2) 数学的に表現する力
  数学的に問題を解くことは,単に数式を用い,計算をして解答にたどり着くことではありません。どのような考え方に沿って問題を解決したかを,数学的に正しい表現を用いて論理的に説明することです。入学試験においても,自分の考えた道筋を他者が明確に理解できるように「数学的に表現する力」が重要視されます。普段の学習では,解答を導くだけでなく,解答に至る道筋を論理的かつ簡潔に表現する訓練を十分に積んでください。

3)  総合的な数学力
 数学を用いて様々な課題を解決するためには,数学を「言葉」や「道具」として自在に活用できる能力が要求されますが,同時に,幅広い分野の知識・技術を統合して「総合的に問題を捉える力」が不可欠です。入学試験では,数学的な思考力・表現力・総合力がバランスよく身についているかどうかを判断します。

高等学校段階までの学習で身につけてほしいこと

僕の定義した数学力は,上記の「総合的な数学力」にあたり,それを構成する7つの力は,「数学的に思考する力」,「数学的に表現する力」,をさらに細かく分けたようなもの。

別にパクらずとも,昔から使われてきた表現なので,ご安心を(?)。