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【しくじり先生】中田塾:ピタゴラスのしくじりから学ぶ「勉強する理由」【しくじり偉人伝】

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見逃せない番組

しくじり先生は毎週欠かさず録画して見るほど好きな番組なんだけど,その中でもオリエンタルラジオの中田敦彦さんによる「中田塾」は見逃せない!

勉強になるだけじゃなくて,本当に面白い

特にこの「しくじり偉人伝」は,偉人の名前や略歴は知っていてもまさかこんな性格だったのか,こんなことしでかしたのか…と驚きの連続。

確証のない「中田の説」であっても,これだけコミカルに解説してくれれば偉人へ愛着が湧くし,こんな授業ができたら生徒も喜ぶだろうな,と感心しきり。

正直,E○レに見習って欲しい部分が多々ある…

中田敦彦さんはアメトーークの「勉強大好き芸人」でも輝いてるよね(笑)

↓この本もオススメ!

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プロローグ

ピタゴラス(紀元前570年頃~500年頃)はかなり古い偉人なので記録は残ってないと思われがちですが,2500年の時を経て残るほどのエピソードの持ち主。

かなりしくじったんです。

■人物概要

ピンとくるのは「ピタゴラスの定理」(三平方の定理)ですが,そもそも,「数式を見たら人は腹が立つ

「こんなことができる」と言われれば,「しねーよ」と返しますよね?

それに,数学自体が「これって将来何の役に立つの?」と思われがち…

他教科であれば,

と利点も浮かびますが,高校生が嫌いな教科ランキングでは堂々の1位(49.4%)!

※カンコー学生服調べ(2007)

ここで疑問が浮かびます。

疑問:学校の勉強はなんのためにやるのか?

この授業でこの疑問の答えが分かります。

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ピタゴラスは定理の人ではない!

ピタゴラスは確かにしくじったのですが,様々な偉業を成し遂げたのも事実!

定理の人,一発屋と思われがちですが,まさに,元祖「万能の天才」。

影響を受けた人物もたくさんいて,自らこう発言しています。

結局ルーツはビートルズというように,ピタゴラスは様々な学問のルーツとも言える偉人だったのです。

しかし,意外と知られていないのが,宗教団体の教祖だったということ。

しかも,みんながついていくカリスマ教祖だったのですが,しくじって,最後には悲惨な死に方をするのです…

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偉人ピタゴラスの光と影 ~万能の天才はなぜ教祖になったのか?~

幼少期

幼少のころから頭は良く,勉強もできて楽器も弾けて空を見て星の研究をする子どもでした。

18歳

若い頃から政治に関わっていました。

この頃の親友,パートナーだったのはポリュクラテス(紀元前570年頃~522年)。

18歳という大人になりたての状態で乗り込んだのでさっそくしくじるかと思いきや,政治改革に成功します!

しかし,ここで人生で初めての挫折を味わうのです…

それが仲間割れ

トップに立ったら必ず敵が出てきて,それが味方だったりします。

ポリュクラテスは独裁者になると予見していたピタゴラスですが,実際にポリュクラテス3兄弟がサモス島を牛耳り始めたのです。

ギリシャを出て放浪生活

仲間割れをしたピタゴラスは放浪の旅に出ます。

その期間,なんと20年

傷心旅行ではなく,学問を学ぶための旅だからこれだけ続けられたのです。

■エジプト

目的:エジプト言語を習得し,幾何学を学ぶ

エジプトは当時,ピラミッドを建てるような先進国でした。

最初,ピタゴラスは異国の者だからと相手にされませんでしたが,熱心に勉強し,教えてくださいと頼み込み,課題をクリアし続けたことでやっと認められ,エジプトの神殿の奥地で秘儀を学ぶことができました。

※秘儀:特別な資格を持つものでないと学ぶことができない秘密の学問

■バビロニア

目的:天文学を学ぶ

■ペルシア

目的:神々の祭儀を学ぶ

サモス島に戻る

ピタゴラスは放浪の旅を終え,20年ぶりにサモス島に戻ったのですが…

ポリュクラテスは兄弟2人を追放し,単独で独裁者になり,海軍を増強させ周囲の国々を侵略し,ギリシャに悪名をはせるというよりヤバい状態になっていました。

故郷に戻れずイタリアのクロトンへ

故郷に戻れなかったピタゴラスはイタリアのクロトンへ行き,ここで才能を開花させます。

ピタゴラスのことは「ギリシャから頭のいいやつが来るらしいぜ」と街中の噂になっていたのですが,集まった2000人の前で演説をし,聴衆を虜にしたのです。

20年間ネタを集め続けたようなものですし,元々政治家として成功するくらい演説力があるので,しゃべりが面白い

実際の記録とエピソードもあります。

この街の名前が「メガレ・ヘラス」。

別名「大ギリシャ」といい,当時のギリシャ本土より栄えるという,中国より栄えているチャイナタウン状態!

周りの都市の権力者もアドバイスを聞きに来て,ピタゴラスのアドバイスが国の法律になることさえありました。

しかし,ピタゴラスは二度と政治家にはなろうとしなかったのです。

奇跡を起こし始める

大人気のピタゴラスは軌跡を起こし始めます。

①予言

港で大衆が帰ってきた船を迎えているとき,通りがかったピタゴラスが「あの船は死体を積んであなた方の前に現れる」と予言し,実際に死体が入っていた。

②瞬間移動ができた

メガレ・ヘラスとメタポンティオンという遠く離れた場所で同時に目撃されていた。

③神様に挨拶をされた

川沿いを下っていたピタゴラスに対して「ごきげんよう!ピタゴラス」という声がかえられた。

④太ももが金でできていた

ピタゴラスの太ももが金でできていたのを目撃された。

 

これだけのエピソードが残っているのですが,話を盛るというか,2500年前の悪いところが出ちゃったと思われそうですが,もし嘘じゃなかったらどういうこと?と考えると…

①医学

実は,強烈な感染症の症状が出ていたのを見かけ,死んでいてもおかしくないと診断した。

②建築学

もともと複数の町に邸宅をもっていたのですが,自分が建築のデザインをしたので,実は,隠し通路や裏出口があって人目につかず家を出入りすることができた。

推理小説のアリバイトリックに似ていますが,数学は建築の基礎でもあります。

③音響学,音楽

実は,音の反響を大きくする立地条件を知っていて,山彦を利用した。

日本でも山「彦」と言われるように,彦は男,一つの人格のように捉えられ,山には神様が宿っているという考え方がありました。

雷も神の怒りとして恐れられていた。

④化学

実は,金の装飾だった。

金箔,金粉当たり前のエジプトで,ピタゴラスはピラミッドの中に入れた人はごく一部の人間のうちの一人でした。

 

というようにトリックを暴くと,軌跡の正体は「科学」であり,旅の真の目的は「学んだ知識で奇跡を見せること」だったと考えられます。

60歳でピタゴラス教団を設立

人気も絶頂になった頃,弟子を志願する者も増え続け,ついにピタゴラスは「ピタゴラス教団」を設立します。

 

教え:この世はきれいな数字で表すことができる

きれいな数字とは整数のことで,小数であっても「0.1=1/10」というように分数にすればキレイな文字で表せるというもの。

この図形も,1,2,3,4と並べると,全部足して10というとてもキレイな法則が現れます。

このように,数学的にこの世は美しいのだと,数学的な美しい図形,数の概念を見せました。

 

信条:恋愛禁止,肉食禁止,生物は生まれ変わる

これは仏教に似ています。

お坊さんも恋愛禁止,俗世を断つ,肉は食べられない,輪廻転生(ヨーロッパとは違う)。

つまり,ピタゴラス教団はエジプトの最新の数学と,アジアの宗教混ぜ合わせたものでした。

 

しかし,仏教とは違う,「豆には近づくな!」という禁止事項もありました。

これだけ聞くと意味が分かりませんが,豆の形がハデスの門(地獄の門)に似ていたため,不吉なものとされていたのです。

 

厳しい入団検査

ピタゴラス教団に入団するにはとても厳しい審査がありました。

これだけでなく,もっと人材を厳選しようと,5年の研修期間と,授業態度の査定と面接もありました。

元々信者は300人と決められており,この狭き門をくぐり抜けた,厳選された300人はまさに「スーパー300人」。

可能性を感じざるを得ません。

 

スケジュール

「ピタゴラスの定理」誕生

このようなスーパー300人が厳しい戒律の元,日々研究に勤しみ,ついにできたのが「ピタゴラスの定理」。

正しくは「ピタゴラス教団の定理」。

名声は絶頂に至りました。

がしかし,この定理が教団を追い詰めていくのです。

矛盾と乱心と死

この世はきれいな数字でできている!

整数,分数がすべて!

気持ち悪いぐちゃぐちゃな数なんて現れない!

というのが教団の教えでしたが…

1辺の長さが1の正方形の対角線の長さは,ピタゴラスの定理によると,

となり,2乗すると2になる数は分数で表せない…

綺麗じゃない数が存在した!

ピタゴラスが行っていた世界が嘘だった!

と,教団に激震が走ります。

今で言えば√2(ルート2)という当たり前の結果なのですが,教団の教えが根本から覆されたのですから,それはもう一大事。

ここからピタゴラスが考えを変えるかと思いきや…√2の存在を教団最大の秘密にしたのです!

当然信者はざわつきます。

教えが,世界が否定されただけでなく,信じていたピタゴラスがそれを秘密にするという暴挙!

しかも!ざわついている最中に,恋愛禁止のはずがピタゴラスは弟子の女性と結婚!

権力が絶頂に至っていて誰も文句が言えない状態で,抱え込んでいた信者の欲望が爆発…事件が起きます…

ある日,信者の1人が施設を脱走し,「√2あるよー!」と騒ぎ立てた結果,その信者は溺死体として発見されるのです…

弟子を手にかけてしまったピタゴラスは,平然と「299人になったのでもう1人採用します」と言ったとか言わなかったとか。

異を唱えたら殺される」と,さらなる極限状態が続いた結果,教祖様の家に火が放たれたのです。

ピタゴラスは必死で逃げました

信者VS教祖

この畑を抜ければ逃げ切れると思ってたどり着いたのが…

豆畑でした。

そう,禁止事項とされていたです。

ピタゴラスは近づいてはいけないと悩んで止まってしまい,結果,追手に喉を切られて死を遂げたのです。

まさに地獄の門。

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ピタゴラスから学べる教訓

このように,まさに波瀾万丈な人生を送ったピタゴラスからはこのような教訓が学べます。

大きな力を持つ者には大きな責任が問われる

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疑問「学校の勉強はなんのためにやるのか?」に対する答え

中田敦彦さんによると,

中田の定理「科学」:科学とは解明された魔法のこと

であり,「なぜ勉強をしなければいけないのですか?勉強をする義務,その理由は何ですか?」という疑問に対する答えは,

中田の定理「勉強する意味」:勉強とは義務ではない,先人が解明した魔法を知る権利である

勉強という形でいろんなことを得ることができる,夢を叶えることができる。

どんな魔法を手に入れてどんな夢をかなえるか?

ピタゴラスのことを少しだけ思い出してほしい。

ピタゴラスからの教訓:書物に書かれた魔法を学び,新たな魔法を生み出そう