人は優先順位に従って行動する
人は行動の選択肢がたくさんあると,無意識に優先順位をつけて上位のものから実行する。
上位になりやすいのが,食事や睡眠,トイレ等の生理的な行動,スマホやゲーム,マンガ等の快楽的な行動,通学や掃除等の義務的な行動,お風呂や歯磨き等の習慣的な行動。
勉強はというと,自分の価値を高める研鑽的な行動だから優先順位が上がりづらい。
だから,勉強のやる気スイッチをオンにするためには,勉強の優先順位を上げ,それ以外の行動の優先順位を下げ,最後は気合で押し込むしかない。
みんな目先の利益を優先しがち
まずは勉強の利益を考えることで優先順位を上げてみよう。
とはいえ,人はみな目先の利益を優先するようにできているから,他の行動のように即時利益とならない勉強の優先順位を上げるのは難しいんだけどね。
でも,容姿やセンス等の先天的な要因と違って,努力すれば手に入る学力はお得だと思わない?
勉強のメリット
- 勉強ができるとかっこいいし尊敬される
(難しい問題をさらっと解ける,難関大出身という肩書,…) - 信用されるためのハードルが低い
- 英語ができれば海外旅行がより楽しい
- 勉強ができるとお金が手に入る
(難関大出身者の生涯賃金は全体の平均の2倍,というデータもある) - お金が手に入れば自由が手に入る
- モテる
もちろんすべてが必ず手に入るとは言わないけど,確率は上がる。
今,スマホが手放せなくて勉強ができないと言っているきみ。
例えば,勉強して難関大を出て,良い会社で平均の倍の年収で働けば,普通の人が40年かけて稼ぐ額を20年で稼げるから,残りの20年ずっとスマホをいじっていられるんだよ?
なんて,バカな話でやる気になる人は少数派だと思うけど,勉強は時間の先行投資。
高校3年間がその後の80年を左右する。
現実に,大人になるとお金で時間を買うことだってできるんだよ。
勉強の優先順位を上げられるかどうかは,君がどれだけ将来について真剣に考えるかにかかっている。
学生時代に思う存分勉強できることがどれだけ幸せなことか,早く気付けた人からスイッチはオンになっていくんだ。
勉強を習慣的な行動にはできない
ここからは,勉強を優先順位の上がりやすい行動に変換することはできないのか考えてみよう。
まあ,本質的には研鑽的行動だから擬似的にはなるけどね。
まずは,生理的,快楽的な行動に変換できるかだけど,可能性は0ではないし,理想的ではある。
勉強しないと寝られない,勉強より楽しいものなんてない,という人にとっては,やる気スイッチは常にオンだからね。
ただ,そうなるためには勉強に惚れ込まなきゃいけないから,ある種の運命的な何かが必要。
惚れようと思って惚れられるものじゃないんだよ。
恋は落ちるもの,だからね。
ただ,毎日好き好き言っていれば,勉強は振り向いてくれるはず。
嫌ったままだと何も始まらないよ。
さ,次に勉強が義務的な行動に変換できるかというと,これは可能。
昔ながらの教育ママなんてその良い例。
親や塾が監視しながら強制的にやらせればいいからね。
よく義務的にやっても学力は伸びないという人がいるけど,それは嘘。
管理指導系の塾なんてそれでばんばん実績出してるし,大事なのは勉強の中身だから。
ただ,大学に合格した後,自律できなくなる可能性はあるよね。
それまでの反動で全く勉強しなくなったなんて話も聞くし。
やっぱり,後々のことを考えれば自主的に勉強できるのようになるのが一番いい。
最後に習慣的な行動に変換できるかだけど,これだけは無理。
ここでいう習慣的な行動というのは,例に出した歯磨きみたいな無意識でできる単純作業だけだから。
頭も使うし,やることが毎回違う勉強なんて習慣にはできないよ。
ただ,毎朝5時に起きて,朝ごはんを食べ,支度をして,6時に勉強机に座ることはできる。
その状態から勉強を始められるかが問題なんだよ。
勉強が習慣になっているという人は,そのタイミングでやる気スイッチを上手く押せているんだろうね。
他の行動の優先順位を下げる
正直いってこれは難しい。
今の時代,どこで勉強しようが手元にはスマホがあるからね。
勉強以外の行動の優先順位を下げたければ,単純にそれらができない状況に自分を追い込むしかない。
まあ,それができた時点でやる気スイッチは押せてるようなものだけど。
まとめ
人の思考はいたってシンプル。
優先順位に従うだけ。
自分の中での勉強することの価値を高めて,勉強がしたい自分になっていこう。