理想を思い描く
人が何かを実現しようとするとき,理想像や達成した自分の姿を想像するのはとても大事なこと。
もし君が受験生なら,志望校へ合格し,楽しいキャンパスライフを送る自分を想像してみよう。
どう?少しやる気が出たんじゃないかな?
人はどうしても目先の利益を優先してしまうから,そうやって定期的,意識的に理想を思い描かないとすぐに目の前のことで精一杯になってしまう。
日頃から学校の授業,宿題を淡々とこなすだけでなく,受験に向けた勉強が継続してできるよう,将来を妄想する癖をつけよう。
百想は一見にしかず
と言いつつ,100回妄想するよりもよっぽど受験を実感できる方法がある。
それが先輩を見ること。
家庭学習期間でなかなか会えなかったり,気が引けるかもしれないけど,勇気を振り絞って見に行こう。
受験の緊張感を肌で感じることができる数少ない機会でもあるからね。
一番いいのは受験直後。
先輩はどんな顔をしているかな?
ニコニコしている人,死んだような目をしている人,何かを悟ったような人,仏様のような顔…
その日のために全力投球してきたであろう先輩たちが一喜一憂している光景をしっかり目に焼き付けよう。
僕にも忘れられない2人の先輩の姿がある。
1人は努力家で,成績も校内ではずっと上位。
有名な国公立大学に行けるだろうという学校からの期待も大きかったんだけど結果は失敗。
学校に報告しに来ていた先輩が先生の前で泣き崩れるのをたまたま見かけて,とても複雑な気持ちになった。
もう1人は部活命で,成績は中の上くらい。
特に期待もされていなかったけど,部活を引退してから猛勉強して,目標にしていた有名な私立大学に合格した。
職員室で意気揚々と先生に報告しているのを見て,なんというか,まぶしかった。
それから僕は講師になって多くの受験生を見てきたけど,合否に関係なく,受験後のみんなの顔は忘れられない。
落ちても全力を尽くしたと晴れ晴れしている子もいれば,合格したけど本当はもっといい大学に行きたかったと泣いた子もいたよ。
まとめ
今回は先輩の姿を目に焼き付けろ,なんて言ってしまったけど,本当は受験が終わった先輩と真面目に勉強について話せるといいね。
スタート時点ではこれくらいの学力があって,こういった勉強をしたら成績がこうなって,というリアルな話を聞ける機会なんてそうそうないからね。
学校や塾の先生は,こういう人はこうなる,こうすればこうなる,というように一般論になりがちで,あまり個人の例は出さない。
先輩の胸を借りて,自分が頑張る活力に変えよう。
そして,どうなりたくないか,よりも,どうなりたいを常に思い描いて,遠くの目標を目指し続けよう。
君は数年後,どんな姿でどんな表情をしているかな?