試験におけるエラー・ミス・不勉強
エラーとミス,意味はどちらも「間違い」なんだけど種類が違う。
ざっくり言うと,
- エラー(error):その瞬間の過失がない間違い
- ミス(mistake):その瞬間の過失がある間違い
という感じ。
過失というのは,不注意と言い換えてもいい。
「その瞬間の」を入れたのは,エラーは事前に対策することで防げると考えれば,準備を怠ったという「過去の」過失があったと考えられるからね。
試験における誤答は,エラー,ミス,不勉強に分けられるよ。
エラー
試験におけるエラーとは,1+1=3 になる,write を wite と書いてしまう,というような確率1%以下で起こる間違いのこと。
言い換えるなら,本来ならできることなのに予期せず間違えること,だね。
これは脳のエラーとも考えられるから,0にすることはできないんだ。
エラーの多さや種類は,その人の性格やインプットの方法に起因する部分が大きい。
だから,自分がどんなエラーをしやすいか知っておかないとミスにつながるよ。
ちなみに,自分がエラーだと思っていても,確率が1%を超えたらそれはもうミスだからね。
ミス
試験におけるミスは,見間違い,思い込み,勘違い,転記ミス,マークミスのような,不注意によって起こる間違いのこと。
エラーを見つけて修正できなかったというミス=ケアレスミスも含まれる。
ミスの原因には不注意の他に,字が小さい・汚い,問題の仮定と結論を確認していない,国語力が低い等がある。
ミスは対策をルール化して練習を重ねれば0にできるよ。
不勉強
エラーとミス以外はすべて不勉強。
これには能力不足も含まれるよ。
原因は未習得,読解力が低い,試行錯誤不足等。
要は単なる勉強不足だね。
誤答とエラー・ミス・不勉強の関係
誤答はエラー,ミス,不勉強に分けられるから,当然次の関係が成り立つ。
(誤答)=(エラー)+(ミス)+(不勉強)
この中で,エラーはケアによって,ミスはルールによって0にできるから,試験においては,
(誤答)=(不勉強)
になるのが理想的。
このときの採点後の答案は,当てずっぽうで解答したものがなければ,記入したところの○,無解答の×だけになるはず。
試行錯誤して結局×だったということはあるかもしれないけどね。
誤答を放置しない
試験が終わったら,間違えた問題を解き直すだけじゃなく,必ず誤答を分析しよう。
1回の試験で分かることは少ないけど,それを積み重ねれば自分のエラー・ミスの癖が分かるし,癖が分かれば対策もできるからね。
不勉強だったところは勉強し直そう。
対策をしないまま放置すると,受験のような大事な本番で思いがけない大きな失点につながるよ。
分析したことは必ずノートにまとめて,ルールもちゃんと明文化すること。
試験には必ずルールを確認してから臨もう。
満点癖をつける
誤答を減らすためには,インプットの段階で満点癖をつけること。
インプットした範囲から適当に問題を抽出して解いてみる。
そして,分からなかった問題以外が全て○になるか確認する,といった感じ。
とにかく,できる問題で変なミスをせず,確実に点を取れる練習をすることだね。
まとめ
入塾したての生徒にも多いんだけど,平気で「ミスった」とか言わないでほしい。
ミスを軽視しているから,50点満点の試験で30点付近をふらふらすることになるんだよ。
点数が低いと相談に来た生徒のほとんどに,ミスによる失点が教科ごとに5点以上ある。
それって,5教科なら25点。
高校生になると問題数が増えるから,余計にミスを軽視する傾向にある。
とにかくインプットの段階でミスを潰して,試験勉強では不勉強の部分を習得することに集中してほしい。