学習内容はリセットされない
多くの子どもたちを教えていてよく目にするのが,小学校から中学校,中学校から高校に上がれば勉強する内容がリセットされるという勘違い。
気持ちは分からないでもないけど,実際には小学校から高校までの勉強はかなり密接に繋がっているんだ。
つまり,小学校の内容を理解していなければ中学校の内容に支障をきたすし,中学校と高校でも同じことがいえる。
数学は特に分かりやすいんだけど,小学校の割合が理解できていなければ,中学校の方程式の文章題で躓くし,それを放置すれば高校の図形にも悪影響がでる。
他の教科でもそう。
そもそも,中学の内容は小学の内容が,高校の内容は中学の内容が身についている前提でカリキュラムが作られているからね。
勉強をしていてつまずいたら,必ずその前段階に遡るのが鉄則だよ。
小学・中学の復習方法
中学・高校の教科書を見て理解できないときは小学・中学レベルを見直そう。
先生に質問をして本当に解決したと思えたならいいけど,その判断は絶対に甘くしちゃだめ。
そこで分からないことを放置したら,結局またどこかで同じ原因でつまずくことになるからね。
とはいえ,どこを見直せばいいかというのはなかなか判断が難しい。
そういうときこそ先生に聞こう。
「教科書のここが分からないのですが,小学・中学でいうとどの辺を復習したらいいですかね?」
とでも聞けば先生も考えて応えてくれるはず。
学校の先生が復習用の教材を準備してくれるとは限らないから,そういうときは塾の先生を頼るのもありだね。
これこそ塾の使い方。
自分で足りない部分が分かるのなら,本屋で小学・中学の参考書を探そう。
当時はよく分からなかった内容も,理解力が上がった今ならすんなり受け入れられるということもあるしね。
いらない見栄・プライドは捨てよう
高校受験ではそこまでじゃないんだけど,大学受験になると妙なプライドを持つ子がいる。
中学校の内容をやるなんて恥ずかしい,みたいな。
でも,そんなこと言ってられないんだよ。
試しに高校入試の過去問を解いてみたらいい。
関係する科目で9割以上とれないなら完全に中学の内容が欠けている。
特に,英・数・国はね。
本気を出せば1教科につき1週間もあれば小中の内容は復習できるから,見栄をはらずにやり直そう。
その後の勉強効率を実感できれば,いらないプライドだったとすぐに分かるよ。
まとめ
勉強は積み重ね。
過去の勉強が今の,今の勉強が未来の基礎になる。
過去に積んだもの,積めなかったものを定期的に確認しないと,崩れ落ちたら修復するのにその何倍も時間がかかる。
遡って復習するのは恥ずかしいことじゃない。
自分の目標に到達するまで,着実に積み重ねよう。